SHARP EL-K632-X 金融電卓レビュー、使い方【ローン計算】

2020/4/16更新

SHARP EL-K632-X 金融電卓レビュー

シャープの金融電卓 SHARP EL-K632-Xが欲しい！って人が知っておくべき情報まとめ。SHARP EL-K632-Xについてわかりやすく解説します。SHARP EL-K632-Xで何ができるか、SHARP EL-K632-Xの使い方、良い点、悪い点、他メーカーの金融電卓との比較も行います。

SHARP EL-K632-X 金融電卓
SHARP EL-K632-X シャープ金融電卓（筆者撮影）

SHARP EL-K632-Xの特徴

○SHARP EL-K632-Xは超小型、折りたたみ式の金融電卓

SHARP EL-K632-Xは折りたたみタイプの金融電卓です。今回試した金融電卓一覧の中では、閉じた時の厚みが一番薄いです。外装表面は、レザー調のプラスチック製です。見た目はレザー風ですが材質はプラスチック製で堅いです。フタを開いた内面はシャンパンゴールドカラーでシックで高級感があります。不動産営業の商談を行う際も高級感があり信頼性が高く見えます。SHARP EL-K632-Xはかなり小型な金融電卓のため普段は仕事でローン計算をすることは少ないけどたまにローン計算が必要になることがあるという不動産営業の方でしたらカバンの隅に入れておいて損は無いでしょう。

折りたたみ式の金融電卓は、表面積が小さくて軽いのでカバンの中にいつも入れて携帯しやすいというメリットがある一方、折りたたみのヒンジ部分が弱くて耐久性が低いというデメリットがあります。普段金融電卓をよく使うという方はCASIO BF-850-Nなどの卓上タイプの方がおすすめです。

◎SHARP EL-K632-Xのキーは日本語表記

SHARP EL-K632-Xのキーは日本語表記でわかりやすいです。折りたたみの上側（液晶の下）に、「固定金利ボーナスなし」「固定金利ボーナス併用」などのワンタッチキーが並んでいて、画面上の表示に従って数字を入力するだけで簡単に金融計算を行うことができます。マニュアルが無くても基本操作は問題無く行えます。

×SHARP EL-K632-Xのキーは押しづらい

キーは（プラスチックでなく）ゴム製ですが、同じ折りたたみ式の金融電卓 CASIO BF-750-N や CANON FN-600と比べると、本製品SHARP EL-K632-Xはボタンが押しづらいと感じました。SHARP EL-K632-Xのキーが押しづらい理由は次の通りです。

ボディー面とキートップの高さがほぼ同じなので押したつもりが押せないことがある
ゴム製ボタンを押す際のクリック感が2回ある

CASIO BF-750-N

CANON FC-600

SHARP EL-K632-Xは全体の見た目の質感は高いのですが、このキーの押しづらさがマイナスです。シャープさんへのお願いです。折りたたみ金融電卓をリニューアルする際はぜひこのゴムキーを押しやすく改善お願いします。

◎SHARP EL-K632-Xの結果表示は（小数点以下無しの）整数値で表示される

SHARP EL-K632-X 月額返済額計算結果
借入額3000万円、年利1.35%、30年返済の場合の月額返済額計算結果。

借入額3000万円、年利1.35%、30年返済の場合の月額返済額計算結果は上記の通りです。SHARP EL-K632-Xの結果表示は（小数点以下が無い）整数値で表示されます。小数点以下が無いとあえていうのは、EL-K632-Xとおなじ「折りたたみ金融電卓」のCANON FN-600は小数点表示されるからです。SHARP EL-K632-Xは結果表示が整数表示のため（設定により万単位表示も可能）、お客様にそのまま結果を見せても支障なく商談を進められます。

不動産や車を販売する商談の最中に月額返済額をお客様に知らせる場合、お客様にとっては返済額が10万円なのか？15万円なのか？7万円なのか、つまりざっくりとした金額を知りたい訳で、小数点までの数字を知りたい訳ではありません。電卓に表示された計算結果のをお客様に見せる際も、この数字が小数点が表示される円単位で表示されるのは当たり前ですが使い勝手が良いです。ちなみに、カシオの折りたたみ電卓CASIO BF-750-Nも結果はSHARP EL-K632-X整数表示です。

◎SHARP EL-K632-Xには「万円」単位での表示もできる

例えば借入可能額を計算する際に月額返済額10万円を入力する場合、表示を「万単位」にしておくと「10」「入力」とボタンを押すだけで10万円を入力できます。入力の直感的でわかりやすいです。万円単位表示の表示「10.8」と入力すると108000円として入力できます。

「万円」表示にするか「円」表示にするかは右下の「入力/決定ボタン」上の「万表示」キーを押すことにより簡単に切り替えできます。

SHARP EL-K632-X 月額返済額「万表示」計算結果
借入額3000万円、年利1.35%、30年返済の場合の月額返済額「万表示」計算結果。

借入額3000万円、年利1.35%、30年返済の場合の月額返済額「万表示」計算結果は上記の通りです。数字の「万円」の所に小数点が表示されるので万円単位で数字を認識するにはまあ分かりやすいといえばわかりやすいのですが、上記例では「10.139」と表示され「139」のところで一瞬頭が混乱してしまいました。「139」は「1390円」の意味なのですがあれ？10万「139円？」と思ってしまったのでした。右側の桁がゼロの場合は自動的に省略されてしまうのですね。

シャープさんへの改善要望です。「101390円」を「万表示」にすると「10.139万円」と表示される件ですが「10.1万円」と表示するか（少数点以下1桁＝1000円単位表示にするか）または「10.1390万円」と表示する（円単位の最後の1桁まで表示する）方が良いのではないでしょうか？ご検討よろしくお願いします。

◎SHARP EL-K632-Xはボディが固くてしっかりしている

他の折りたたみ金融電卓2機種と比べた結果ですが、SHARP EL-K632-Xは外装が一番固くてしっかりしています。そのままカバンに入れておいても一番壊れにくいのではないかと予想します。

SHARP EL-K632-X の使い方

SHARP EL-K632-X 折りたたみ金融電卓の使い方を実例を使いながら紹介します。SHARP EL-K632-X の画面の流れを見ながら説明します。

【例1】3000万円借入、利率1.35%、30年払いの月額返済額は？
借入額：3000万円
利率％：1.35%
借入期間：30年
上記条件で、月額返済額を計算します。

【例1、月額返済額を計算するための操作方法】次の通り入力します
①SHARP EL-K632-Xの [固定金利ボーナスなし] キーを押してローン計算をスタートします。画面表示に従って次の通り対話式で数字を順番に入力していきます。

[固定金利ボーナスなし]キーを押すと次の通り「固定・月払い」の画面が表示され、2秒後に次の画面に進みます。

②固定・月払い
と表示され、2秒後に次の画面に進みます。

③〈返済額計算〉
と表示されます。ここで[入力/決定]キーを押すことにより返済額計算が始まります。

ここで画面上に「◀」「▶」が表示されていますが、左右カーソルキー[▶][◀]を押すことにより、〈融資額計算〉(借入可能額計算)、〈利率計算〉、〈月数計算〉(何回返済すれば返済完了するかを計算)の画面が表示されます。ここで〈返済額計算〉について説明を続けます。
④融資額？
と表示されるので「30000000 [入力/決定]」を入力します

前回計算済みの場合は電源をオフにしても前回入力数値が表示されます。

⑤利率？
と表示されるので「1.35 [入力/決定]」を入力します

⑥月数？
と表示されます。今回の例では30年返済のため、12(ヶ月)×30(年)なので「360 [入力/決定]」を入力します。

電卓の計算機能を使って「30×12 [=] [入力/決定]」と計算式を入力しても360を入力できます。数字を計算して入力する場合は[=]で計算結果を表示させた後に[入力/決定]を押す必要があります。[=]を押さずに「30×12 [=] [入力/決定]」と入力すると最後に入力した数字「12」が入力されてしまいます([=]の入力を忘れがちなのでちょっと不便です)。他社製、CASIO 金融電卓の場合は[=]を入力せずに「30×12 [入力/決定]」で360が入力されます(CASIO 金融電卓の方が使い勝手が良い理由の一つです)。

⑦月払い月払い分返済額
月額返済額が101390円であることが分かります。

さらにこの後にそのまま [入力/決定] を押すか、下カーソルキー [▼] を押すことにより返済総額が表示されます。

⑧返済総額
返済総額が表示されます
いかがでしょうか？このように驚くほどわかりやすくて簡単な操作で返済月額、返済総額を計算することができました。なお、本機 SHARP EL-K632-Xでは利息総額は表示されません(CASIO 金融電卓、CANON 金融電卓では最後に利息総額を表示できます)。