フラット35のメリット、デメリットを分かりやすく解説します。メリット多過ぎ、フラット35のメリットデメリットはこちら。
フラット35の一番のメリットは借入期間中、ずっと金利が変わらない固定金利であることです。フラット35の金利は申込時でなく資金受取時に確定します。低金利時代の今、フラット35で借入を行うと返済完了時まで金利が変わらないので金利上昇リスクを回避できる、返済計画が立てやすいなどのメリットがあります。しかし将来金利がさらに低下した場合もフラット35は金利が下がらず資金受け入れ時の金利がずっと続きます。
フラット35は全期間金利が一定とはいっても、借入当初5年間の金利優遇、10年間の金利優遇などを受けている場合は一定期間優遇金利になります。
フラット35は借入契約時の保証人が不要です。親戚などに保証人をお願いする面倒がなく購入者だけで契約手続きを行えるのがメリットです。といっても最近の民間金融機関の住宅ローンも保証会社を利用することにより原則保証人は不要となっています。
また繰り上げ手数料が無料というメリットも大きいです。共働きなどを行って居て資金に余裕がある時に早めに繰上返済を行いたいという場合も繰り上げ手数料が不要のため安心していつでも繰り上げ返済を行うことができます。なお、フラット35の一部繰り上げ返済日は毎月の返済日となります。インターネットを通じて繰り上げ返済を申し込む場合は10万円以上、取扱金融の窓口を利用して繰上返済を行う場合は100万円以上の金額で繰上返済できます。
以前は、フラット35の繰上返済手数料がゼロ円という大きなメリットがありましたが最近では一般金融機関でも繰上返済手数料無料サービスを提供している銀行があります。各銀行の一部繰上返済手数料比較は次の通りです。
銀行 | 繰上返済手数料 |
---|---|
SMBC三井住友銀行 | インターネットバンキングを利用すると繰上返済手数料無料。 窓口利用の場合、5000円~15,000円(税別) ⇒ SMBC三井住友銀行 繰上返済説明 公式ページ |
みずほ銀行 | インターネットバンキングを利用すると繰上返済手数料無料。 窓口利用の場合、30,000円(税別) ⇒ みずほ銀行 繰上返済説明 公式ページ |
三菱UFJ銀行 | インターネットバンキングを利用すると繰上返済手数料無料。 窓口利用の場合、5000円~15,000円(税別) ⇒ 三菱UFJ銀行 繰上返済説明 公式ページ |
りそな銀行 | インターネットバンキングを利用すると繰上返済手数料無料。 窓口利用の場合、5000円~30,000円(税別) ⇒ りそな銀行 繰上返済説明 公式ページ |
フラット35は優良住宅を取得する場合などに一定期間金利引き下げのメニューが存在します。借入期間全期間固定金利の上、当初5年間または当初10年間の金利優遇を受けられる場合があります。またメニュー内容は時々変わっていますので過去に金利優遇対象外であった方も最新情報をぜひ確認してみてください。フラット35の派生メニュー、金利優遇商品の例は次の通りです。
【フラット35】の借入金利から年▲0.25%優遇金利。2020年3月31日までの申込受付分に適用。フラット35 Sの住宅の技術基準レベルのイメージ、金利優遇期間は次の通りです。
技術基準レベル | 金利引下プラン | 金利引き下げ期間 | 金利引き下げ幅 |
---|---|---|---|
一番高い | フラット35S (金利Aプラン) |
当初10年間 | 年▲0.25% |
より高い | フラット35S (金利Bプラン) |
当初5年間 | 年▲0.25% |
普通 | フラット35 (通常プラン) |
- | 優遇なし |
法律レベル | 建築基準法 (最低クリアする必要あり) |
- | - |
例えば、3000万円を金利1.3%のフラット35で35年返済で借りた場合の返済シミュレーションは次の通りです。
⇒ フラット35、金利1.3%、35年返済のシミュレーション
返済月額88,944円。
⇒ フラット35S、金利1.3%、35年返済、当初5年間金利優遇▲0.25%のシミュレーション
当初5年間、返済月額85,386円。その後、返済月額88,460円
⇒ フラット35S、金利1.3%、35年返済、当初10年間金利優遇▲0.25%のシミュレーション
当初10年間、返済月額85,386円。その後、返済月額87,969円
上記シミュレーション例では、金利優遇期間中は返済月額が約3,500円/月安くなり、優遇期間が終わった後も月額返済額は500円~1,000円/月程度低くなります。
フラット35Sで対象となる4分野の住宅性能は次の通りです。下記の条件の中からいずれか1つを満たすことによりフラット35S基準をクリアします。金利Aプラン、金利Bプランでフラット35S基準は若干異なります。
中古住宅の場合、上記以外に次の基準があります。
フラット35Sを利用できる場合、金利支払総額、月額返済額が低くなるメリットもありますが、それ以上に上記技術水準に優れた住宅であることにより快適に暮らせるというメリット、そして資産価値が長期間に渡り毀損しずらいというメリットがあります。
フラット35には、フラット35Sの当初金利優遇の他に地方公共団体と住宅金融支援機構が連携して子育て支援型・地域活性化型というメニューがあり子育て支援や地域活性化について積極的な取組を行う地方公共団体と住宅金融支援機構が連携し、住宅取得に対する地方公共団体による補助金交付などとセットでフラット35の借入金利を一定期間引き下げる制度があります。
フラット35 子育て支援型は、子育て支援に積極的な地方公共団体のマイホーム取得者に対する財政的支援とセットで、フラット35の当初5年間の借入金利を年▲0.25%引き下げる制度です。
フラット35 地域活性化型は、地域活性化に積極的な地方公共団体※が行うUIJターンなどでのマイホーム取得者に対する財政的支援とセットで、フラット35の当初5年間の借入金利を年▲0.25%引き下げる制度です。都会を離れて地方に移住したい! ふるさとに帰って恩返しがしたいというライフスタイルを選択する人のマイホーム取得を応援するメニューです。
フラット35Sと子育て支援型・地域活性化型フラット35を組み合わせることにより、当初5年間の金利優遇が年間▲0.5%優遇になります。この二つの金利優遇メリットを獲得するには、フラット35Sと子育て支援型・地域活性化型フラット35であると同時に、取得対象住宅が省エネルギー性、耐震性、バリアフリー性または耐久性・可変性の基準のうち、いずれか1つ以上の基準に適合する必要があります。
住宅ローンの返済方式には大きく元利均等方式と元金均等方式の2種類の返済方法があります。一般的な民間の金融機関で住宅ローン契約を行う際は元利均等しか選べないのがほとんどです。フラット35なら元金均等返済を選択することができます。
例えば、3000万円を金利1.3%のフラット35で35年返済で借りた場合、元利均等返済、元金均等返済のそれぞれの返済シミュレーションは次の通りです。
元利均等 フラット35、金利1.3%、35年返済のシミュレーション
⇒ 返済月額88,944円。
元金均等 フラット35、金利1.3%、35年返済のシミュレーション
⇒ 当初返済月額103,928円、毎月返済額は減り続けて最終月の返済月額は71,745円。
上記の通り、元利均等返済の場合は返済期間中最初から最後まで返済月額は一定ですが、元金均等返済方式で借り入れた場合は当初返済月額は大きいものの毎月減り続けて上記例では195回目(16年4ヶ月)の返済月で逆転し最終月の返済額は71,745円まで少なくなります。元金均等返済の場合、月額返済額のうち元金相当分が固定となります。元利均等返済と比べるとより早く元金が減っていきます。若くて収入が多い時により多く返済し、年齢を重ねて高齢になった時に返済月額を少なくしたいという時などに元金均等返済のメリットがあります。
フラット35には団信(団体信用生命保険)がついてきます。フラット35を平成29年10月1日以後に申し込んだ場合、毎月のフラット35お支払いに団体信用生命保険の加入に必要な費用が含まれるため、年払いでの団信特約料のお支払いが不要になりました。なお、申し込み金融機関によってはフラット35にさらに手厚い保険機能が付帯されます。おすすめはアルヒ フラット35です。フラット35には団信がついているので別途加入する生命保険を解約するかまた外部保険のランクを落としたとしてもトータルで手厚い保険サービスを得られることとなるでしょう。
フラット35は様々な金融機関で申し込むことができますがそれぞれの金融機関により金利や付帯サービスが多少異なります。一番おすすめのフラット35は、全国シェア8年連続ナンバーワンのアルヒ フラット35です。
関連記事: アルヒ フラット35レビュー
フラット35のデメリットについても分かりやすく解説します。上記解説の通り、フラット35には大きなメリットがありますが一般金融機関の住宅ローンと比べると次のようなデメリットもあります。
フラット35はが全期間固定金利というメリットがありましたがそのメリットの裏返しで言い方を変えれば固定金利しか選べないというデメリットとも言えます。民間金融機関ではフラット35よりも金利が安い変動金利で住宅ローンを借入できる場合があります。また一般金融機関では期間固定形の固定金利を選択できます。期間固定形の固定金利とは、3年、5年、10年など、決まった期間だけ固定金利となりその期間が過ぎるとその時の金利に応じて再度期間固定形の固定金利を選択するかまたは変動金利に切り替わるというものです。将来住宅ローン金利がさらに安くなる可能性がある場合は全期間固定金利のフラット35よりも民間の期間固定型固定金利、または変動金利の方が結果的にトータル支払額が安くなる場合もあります。
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